
ブログ
BLOG
2025/05/26
雨が降るたびにダメージが蓄積?ベランダ防水の“静かな崩壊”
防水について

ベランダやバルコニーは、見た目に変化が起きにくい場所。
それだけに、劣化していても気づきにくく、気づいた時にはもう手遅れ――なんてことも。
実は、雨が降るたびにじわじわと建物をむしばむ“静かな崩壊”が、ベランダの防水から始まっていることが少なくありません。
今回は、ベランダの防水工事について、「気づきにくい初期劣化」から「早期発見のポイント」までを分かりやすく解説します。
雨ざらしのベランダは、家の“防水最前線”
ベランダやバルコニーは、屋根がないことが多く、風雨・紫外線に常にさらされている場所。実は屋根や外壁と同じくらい、いや、それ以上に水分ダメージを受けやすい場所なのです。
こうした場所には防水層と呼ばれる特殊な塗膜やシートが施工されています。これがあるおかげで、雨水が床材の下や室内に浸透しないようになっています。
しかし、防水層も10年前後を目安に劣化していきます。
しかも劣化の進行はゆっくりで、目に見える変化が出たときには内部まで被害が広がっているケースも少なくありません。
こんなサインが出ていたら要注意!
□ 排水口に水が溜まる
ベランダの水は本来、勾配(傾斜)によって排水口に流れるよう設計されています。水たまりができるのは、勾配が崩れていたり、防水層が膨れ上がっているサインかもしれません。
□ 表面がひび割れている
小さなヒビ(ヘアクラック)は防水層の寿命の証拠。放置すると水が内部にしみこみ、コンクリートや木材を傷めます。
□ ベランダ下の天井や壁にシミ
これは雨水が構造材まで浸透している状態。木造住宅では腐食やシロアリ被害にもつながるため、早急な対処が必要です。
□ カビ臭や湿気が強い
防水層が破れて水が入り込むと、目に見えないところでカビが発生し、室内に異臭や湿気が広がります。
防水層が劣化すると何が起きる?
見逃してはいけないのは、防水層がダメになることで生じる“二次被害”です。
-
木材が腐る(構造の劣化)
-
鉄部がサビる(耐久力の低下)
-
カビが室内に繁殖する(健康被害)
-
漏電の原因になる(電気設備が近くにある場合)
中でも怖いのは、雨漏りが直接見えない場所で起きること。例えば、天井裏や壁の中など、見えない箇所で静かに被害が広がっていくのです。
主な防水工法とその特徴
工法 | 特徴 | 耐用年数 |
---|---|---|
ウレタン防水 | 柔軟性が高く、重ね塗りでの補修が可能。複雑な形状にも対応 | 約10〜13年 |
FRP防水 | ガラス繊維強化プラスチックによる強固な防水層。ベランダに多い | 約10〜12年 |
シート防水 | 塩ビやゴムのシートを貼り付ける方式。均一な仕上がり | 約12〜15年 |
最近では、無機素材と組み合わせた高耐久型防水材も増えており、メンテナンスサイクルを延ばすことが可能です。
費用の目安は?ベランダ防水の相場
工法 | 単価(1㎡あたり) |
---|---|
ウレタン防水 | 約6,000〜8,000円 |
FRP防水 | 約7,000〜10,000円 |
シート防水 | 約5,000〜9,000円 |
たとえば、5㎡のベランダをウレタン防水で施工する場合、合計費用は約4万〜6万円前後。状態によっては下地補修費が加わる場合もあります。
早めの点検が家を救う
防水層の劣化は、専門家が見ればすぐにわかることも多いです。
以下のような症状がある場合は、一度プロに診てもらうことをおすすめします。
-
10年以上、防水の点検や塗り替えをしていない
-
雨上がりにベランダに水たまりができる
-
床面が黒ずんでいる
-
排水口の周囲にコケが目立つ
-
ベランダ下の壁にシミが出始めた
まとめ|静かに進む劣化に“気づく力”を
家の劣化は、ドアがバタンと閉まるように急に起きるものではありません。
雨が降るたび、静かに、少しずつ崩れていく。
それが、ベランダの防水層の怖いところです。
でも、早めに気づき、対処すれば――
大がかりな工事や費用をかけずに済むケースも多いのです。
アペックスでは、ベランダやバルコニーの無料診断も行っております。
小さな異変が、大きなトラブルに変わる前に。
ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
無料点検・お見積もり受付中!防水診断だけでもOKです。